障害者雇用促進法とは|企業が知っておくべき基本と改正のポイント・法定雇用率・納付金・実務対応まで解説

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障害者雇用促進法とは|企業が知っておくべき基本と改正のポイント・法定雇用率・納付金・実務対応まで解説

Inclusive Work 編集部

障害者雇用促進法とは|企業が知っておくべき基本と改正のポイント・法定雇用率・納付金・実務対応まで解説

障害者雇用促進法とは、一定規模以上の事業主に障害者の雇用を義務づけ、差別の禁止や合理的配慮の提供を定めた法律です。民間企業の法定雇用率は2.7%で、常用労働者37.5人以上の事業主が対象となり、未達成で常用労働者100人超の企業は月額5万円の納付金の対象です。

この記事では、採用・人事担当者が押さえておくべき法律の基本、雇用義務の仕組み、直近の改正ポイント、実務での対応手順を整理します。

障害者雇用促進法とは|企業が知っておくべき基本と改正のポイント・法定雇用率・納付金・実務対応まで解説の要点まとめ

障害者雇用促進法の目的と基本的な仕組み

障害者雇用促進法は、障害のある方の職業の安定を図ることを目的とした法律です。雇用義務の制度だけでなく、雇用の分野における障害を理由とした差別の禁止や、合理的配慮の提供義務も定めています。

基本的な仕組みは、事業主に対して従業員数に応じた割合で障害のある方を雇用するよう求める「法定雇用率制度」です。あわせて、雇用義務を果たせていない企業から納付金を徴収し、雇用が進んでいる企業には調整金などを支給する「納付金制度」が設けられています。

この法律は、雇用義務、差別禁止・合理的配慮、納付金制度の3つを柱として理解すると整理しやすくなります。

  • 雇用義務:法定雇用率に基づき障害者を雇用する
  • 差別禁止・合理的配慮:募集・採用から労働条件、職場環境まで
  • 納付金制度:企業間の経済的負担の調整と支援

法定雇用率と対象となる企業の範囲

民間企業の法定雇用率は現在2.7%です。改定前は2.5%でしたが、段階的な引き上げにより2.7%となっています。この率は、常用労働者数に対して雇用すべき障害者の人数を算出する際の基準です。

雇用義務の対象となる事業主の範囲は、常用労働者37.5人以上です。改定前は40.0人以上でしたので、これまで対象外だった規模の企業が新たに対象になったケースがあります。自社の常用労働者数を定期的に確認し、対象になっていないかを把握しておくことが重要です。

雇用すべき人数は、おおむね「常用労働者数×法定雇用率」で算出し、小数点以下は切り捨てます。たとえば常用労働者が200人の場合、200×2.7%=5.4となり、雇用義務は5人が目安です。なお、週の所定労働時間が短い方は1人未満の算定となる場合があるなど、カウント方法には細かな規定があるため、詳細は厚生労働省やハローワークの案内で確認してください。

まずは自社の常用労働者数から、雇用すべき人数を正しく算出することが対応の出発点です。

納付金制度と実雇用率の現状

常用労働者100人超の企業で法定雇用率を達成できていない場合、不足1人につき月額5万円(年60万円換算)の障害者雇用納付金の納付が必要です。一方、雇用率を超えて雇用している企業には、調整金や報奨金が支給される仕組みがあります。

厚生労働省の集計では、民間企業の実雇用率は2.41%、法定雇用率を達成した企業の割合は46.0%です。つまり、半数以上の企業が未達成という状況であり、達成に向けた取り組みは多くの企業に共通する課題といえます。

納付金を支払えば雇用義務が免除されるわけではありません。納付金は義務の代替ではなく、未達成の場合でも雇用に向けた努力が求められる点に注意が必要です。また、未達成が続く場合には、ハローワークから雇入れ計画の作成を命じられることがあります。

近年の改正ポイントと実務への影響

近年の主な改正として、法定雇用率の段階的な引き上げが挙げられます。民間企業は2.5%から2.7%へと引き上げられ、対象事業主の範囲も常用労働者40.0人以上から37.5人以上へ広がりました。今後も見直しが行われる可能性があるため、最新情報の確認が欠かせません。

また、雇用の対象範囲や算定方法にも見直しが進んでいます。週所定労働時間が短い方の雇用も算定に含まれるなど、多様な働き方を前提とした制度設計へと変化しています。これにより、フルタイム勤務が難しい方の雇用機会を広げやすくなっています。

実務への影響としては、雇用率の算出方法の再確認、採用計画の見直し、社内の受け入れ体制の整備が必要になります。改正のたびに、自社の雇用状況と採用計画を見直す運用を定着させることが重要です。

障害の特性や必要な配慮は個人差が大きく、障害種別だけで一律に判断することはできません。制度上の算定と、本人に合った働き方の設計は分けて考える必要があります。

企業が取り組むべき実務の進め方

実務では、まず現状把握から始めます。常用労働者数、現在の雇用人数、法定雇用率との差を確認し、毎年6月1日時点の状況を報告する「障害者雇用状況報告」の準備を進めましょう。

次に、受け入れ体制を整えます。業務の切り出し、職場の理解促進、相談窓口や支援者の設定が主なポイントです。合理的配慮は、本人との対話を通じて内容を決めることが基本で、個人差が大きいため画一的な対応は避けてください。

  1. 常用労働者数と雇用状況を確認する
  2. 不足人数と採用計画を立てる
  3. 業務の切り出しと職場環境を整える
  4. ハローワークや支援機関に相談する
  5. 雇用後の定着支援を継続する

採用がゴールではなく、働き続けられる環境づくりまで含めて計画することが定着の鍵です。助成金や支援制度も、JEEDやハローワークで最新の内容を確認して活用を検討してください。

出典・参考情報

よくある質問

障害者の法定雇用率は現在何%ですか?

民間企業の法定雇用率は2.7%です。改定前は2.5%でした。対象となる事業主は常用労働者37.5人以上で、詳細は厚生労働省の案内で確認できます。

法定雇用率を達成できないとどうなりますか?

常用労働者100人超の企業では、不足1人につき月額5万円(年60万円換算)の納付金の対象になります。また、未達成が続くとハローワークから雇入れ計画の作成を命じられる場合があります。納付金を払っても雇用義務は免除されません。

雇用すべき障害者の人数はどう計算しますか?

おおむね常用労働者数に法定雇用率2.7%を掛け、小数点以下を切り捨てて算出します。たとえば常用労働者200人なら5.4となり、5人が目安です。短時間労働者の算定方法など細かな規定があるため、詳細はハローワークやJEEDで確認してください。

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