障害者雇用納付金の仕組みと計算方法をわかりやすく解説|対象企業・不足人数の数え方・調整金や助成金との関係まで

常用労働者100人超の企業で法定雇用率2.7%を達成できない場合、障害者雇用納付金の納付義務が発生します。「結局いくら払うことになるのか」を正確に理解している担当者は意外と多くありません。本記事では仕組みと計算方法を解説します。
障害者雇用納付金制度の概要
障害者雇用納付金制度は、法定雇用率を達成している企業と未達成の企業との間で生じる経済的な負担の差を調整するための仕組みです。障害者雇用には、施設設備の改善や、業務の切り出し・配慮の運用など、追加のコストがかかる場合があります。
未達成の企業から納付金を徴収し、達成企業や積極的に取り組む企業への調整金・助成金の原資に充てることで、企業間の負担の公平性を図る仕組みとして設計されています。
対象となるのは常用労働者100人超の事業主です。100人以下の事業主には、現時点で納付金の徴収義務はありません(出典:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 https://www.jeed.go.jp/)。
計算方法(具体例)
納付金は「不足している障害者雇用人数 × 月額5万円」で計算され、年間では1人あたり年60万円の負担となります(出典:JEED https://www.jeed.go.jp/)。
例えば、法定雇用率2.7%の基準で本来5人の雇用が必要な企業が、実際には2人しか雇用していない場合、不足人数は3人となり、年間の納付金は「3人 × 60万円 = 180万円」という計算になります。
不足人数は、常用労働者数に法定雇用率2.7%を乗じて算出した法定雇用障害者数と、実際の雇用人数との差によって決まります。端数の扱いなど細かいルールがあるため、正確な人数は毎年のカウントのタイミングで確認する必要があります。
調整金・助成金との関係
納付金制度は、未達成企業からの徴収だけで完結する仕組みではありません。法定雇用率を上回って障害者を雇用している事業主には、調整金や報奨金が支給される仕組みが用意されています。
また、障害者を新たに雇い入れる際の職場環境整備や、雇用管理のための助成金も複数用意されています。具体的な金額や要件は制度改定によって変わることがあるため、申請を検討する際はJEEDの公式情報で最新の内容を確認してください。
納付金の負担だけに注目するのではなく、助成金の活用を含めたトータルでのコスト設計を行うことが、採用計画を立てるうえで重要です。
まとめ
障害者雇用納付金は「不足人数 × 月額5万円」というシンプルな計算式で決まりますが、対象規模や不足人数の数え方には注意が必要です。納付金の負担を減らすことだけを目的にするのではなく、助成金の活用や採用計画の見直しとあわせて検討することが望まれます。
毎年の不足人数を放置すると納付金の負担が継続的に発生するため、中長期の採用計画の中に障害者雇用を組み込んでおくことが結果的にコストを抑えることにつながります。
自社の不足人数や今後の採用計画の立て方について整理したい場合は、外部の専門家に相談する方法もあります。
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