障害者雇用のトライアル雇用とは|制度概要・対象要件・期間と働き方・助成金・本採用移行と定着支援まで解説

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障害者雇用のトライアル雇用とは|制度概要・対象要件・期間と働き方・助成金・本採用移行と定着支援まで解説

Inclusive Work 編集部

障害者雇用のトライアル雇用とは|制度概要・対象要件・期間と働き方・助成金・本採用移行と定着支援まで解説

障害者トライアル雇用は、就労経験の少ない障害のある求職者と企業がお互いの理解を深めながら、一定期間の試行雇用を経て本採用につなげる制度です。障害の種類や程度によって働き方への配慮内容は大きく異なるため、面談や職場実習を通じて一人ひとりに合わせた運用が欠かせません。採用・人事担当者にとっては、ミスマッチを防ぎながら定着支援の土台を作る手段の一つとなります。

障害者雇用のトライアル雇用とは|制度概要・対象要件・期間と働き方・助成金・本採用移行と定着支援まで解説の要点まとめ

障害者トライアル雇用の制度概要

障害者トライアル雇用は、障害のある求職者を一定期間試行的に雇用し、企業と本人の双方が適性や職場環境への適応を確認したうえで、期間終了後に常用雇用への移行を目指す仕組みです。ハローワークや障害者職業紹介と連携し、就労経験が少ない求職者や離職期間が長い求職者を主な対象としています。

企業側から見ると、いきなり本採用するのではなく、実際の業務を通じて本人の適性や必要な配慮事項を見極められる点が特徴です。短期間の試行を挟むことで、採用のミスマッチによる早期離職のリスクを一定程度軽減できると考えられています。

ただし、トライアル雇用はあくまで移行を目指す仕組みであり、期間終了後の本採用を保証するものではありません。制度の趣旨を正しく理解したうえで、社内の受け入れ体制を整えることが前提となります。

対象となる求職者・企業の要件

対象となる求職者は、障害者手帳の有無にかかわらず、就労経験が少ない、離職期間が一定以上続いている、就労に不安を抱えているなど、ハローワークが個別に必要性を認めた方が中心です。身体・知的・精神・発達障害など障害の種類によって配慮すべき点は大きく異なり、同じ診断名であっても必要な支援は個人差が大きいため、一律の対応は避けるべきです。

企業側は、ハローワークや地域障害者職業センターなどを通じてトライアル雇用求人として申し込み、対象者との面談・職場見学を経て採用を決定する流れが一般的です。受け入れにあたっては、業務内容の切り出しや指導担当者の配置など、事前準備が求められます。

制度を利用するかどうかの判断は、単に助成の有無だけでなく、社内で継続的に受け入れ体制を維持できるかという観点からも検討する必要があります。

トライアル雇用の期間と働き方

トライアル雇用の期間は原則として最長3か月とされています。対象者の状況によっては、精神障害のある方などを対象に、週の労働時間が短い「短時間トライアル雇用」として、段階的に勤務時間を延ばしながら最長12か月まで実施できる枠組みも設けられています。

この期間中は、通常の採用選考とは異なり、実際の業務を通じて本人の得意・不得意や、必要な合理的配慮の内容を具体的に確認できます。期間の長さだけを目的化せず、期間中にどのような業務経験を積んでもらい、何を評価基準とするかをあらかじめ企業側で整理しておくことが重要です。

短時間からのスタートは、体調管理が必要な障害のある方にとって負担を抑えながら就労経験を積める一方、企業側にも業務配分の柔軟な調整が求められます。

助成金制度と留意点

障害者トライアル雇用には、対象者を受け入れる企業に対して助成金が支給される制度が用意されています。支給額や支給要件は制度改正により変更されることがあるため、実際に活用する際は厚生労働省やハローワークの最新情報を確認する必要があります。

助成金はあくまで受け入れ期間中の負担を軽減する位置づけであり、助成金の受給自体を目的化してトライアル雇用を実施すると、本来の目的である本採用への移行や職場定着がおろそかになりかねません。

また、企業全体の障害者雇用の状況によっては、法定雇用率や納付金制度とあわせて人事担当者が把握しておくべき論点も多く、トライアル雇用単体ではなく雇用管理全体の中で位置づけて検討することが望まれます。

制度活用のメリットと採用担当者が注意すべきポイント

民間企業に適用される法定雇用率は2.7%(改定前は2.5%から引き上げ)であり、常用労働者37.5人以上の事業主が対象となっています。一方で、法定雇用率を達成している企業の割合は46.0%にとどまっており、採用・定着の両面で課題を抱える企業は少なくありません。

こうした状況の中で、トライアル雇用は採用のハードルを下げる手段の一つとして位置づけられますが、雇用率の数値を満たすことだけを目的にすると、本人にとっても企業にとっても望ましい結果にはつながりにくい点に注意が必要です。

採用担当者は、トライアル雇用期間中の評価基準を現場の管理職と共有し、配慮事項や業務内容の調整状況を定期的に確認する体制を整えることが、その後の本採用や定着支援につながります。

本採用への移行と定着に向けた実務ポイント

トライアル雇用の期間終了後に本採用へ移行するかどうかは、企業と本人双方の合意によって決まります。移行が難しいと判断された場合でも、その理由を本人にわかりやすく伝え、必要に応じて次の支援機関へつなぐなど、丁寧な対応が求められます。

本採用へ移行した後も、トライアル期間中に把握した配慮事項を引き継ぎ、現場の上司や同僚と共有しておくことで、早期離職のリスクを抑えやすくなります。トライアル雇用はゴールではなく、その後の職場定着に向けた情報収集の期間として活用する視点が実務上は重要です。

採用担当者としては、トライアル雇用の実施記録や面談内容を社内で共有できる形に整理し、人事異動や担当者交代があっても支援の継続性が失われないようにしておくことも欠かせません。

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