障害者雇用の求人に応募が来ない5つの原因と対策|法定雇用率2.7%時代に応募数を増やす採用ページ改善ガイド|求人媒体・求人票・受け入れ体制の見直しチェックリスト付き

母集団形成・応募が来ない対策

障害者雇用の求人に応募が来ない5つの原因と対策|法定雇用率2.7%時代に応募数を増やす採用ページ改善ガイド|求人媒体・求人票・受け入れ体制の見直しチェックリスト付き

Inclusive Work 編集部

障害者雇用の求人に応募が来ない5つの原因と対策|法定雇用率2.7%時代に応募数を増やす採用ページ改善ガイド|求人媒体・求人票・受け入れ体制の見直しチェックリスト付き

常用労働者100人超の企業では2026年7月から法定雇用率2.7%の達成が求められますが、募集をかけても応募が集まらないという声は少なくありません。本記事では応募が来ない典型的な5つの原因と、明日から見直せる具体策を実務目線で解説します。

障害者雇用の求人に応募が来ない5つの原因と対策|法定雇用率2.7%時代に応募数を増やす採用ページ改善ガイド|求人媒体・求人票・受け入れ体制の見直しチェックリスト付きの要点まとめ

応募が来ない企業が直面している数字

2026年7月から法定雇用率は2.7%に引き上げられ、常用労働者37.5人以上の事業主が対象となっています。対象範囲が広がったことで、これまで対象外だった企業にも新たに採用活動が求められるようになりました。

一方で直近の調査によると、民間企業全体の実雇用率は2.41%にとどまり、雇用率を達成している企業の割合は46.0%です(出典:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/)。つまり半数以上の企業が未達成のまま採用活動を続けているのが実態です。

常用労働者100人超の企業で法定雇用率を達成できない場合、不足人数1人あたり月額5万円(年60万円)の障害者雇用納付金が発生します(出典:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 https://www.jeed.go.jp/)。「求人を出しているのに応募が来ない」という状態は、この納付金負担を長期化させるだけでなく、経営層からの評価にも影響します。まずは応募が来ない原因を切り分けて対策することが先決です。

原因1:求人媒体・掲載先が求職者に届いていない

もっとも多いのが、一般求人媒体に一般求人と同じ体裁で掲載しているケースです。掲載自体は間違いではありませんが、それだけで応募が集まると考えてしまうと、母集団形成でつまずきます。

障害のある求職者の多くは、ハローワークの専門窓口、就労移行支援事業所、地域の障害者就業・生活支援センターといった経路で仕事を探しており、一般媒体だけでは接点が生まれにくいのが実情です。専門ルートへの露出を増やすことが、応募数改善の第一歩になります。

  • ハローワークの専門援助窓口に求人情報を登録し、担当者と直接コミュニケーションを取っているか
  • 近隣の就労移行支援事業所・就労継続支援A型事業所に求人票を送付しているか
  • 障害者雇用専門の求人媒体・エージェントを併用しているか

まずは現在の掲載先を棚卸しし、どの経路からの応募が多いかを把握するところから始めてみてください。

原因2:業務の切り出しができておらず求人内容が曖昧

「一般事務」「軽作業」といった抽象的な求人票では、求職者は自分に合う仕事かどうか判断できず、応募をためらってしまいます。

特に発達障害や精神障害など見た目では分かりにくい特性を持つ方は、具体的な業務内容や1日の流れが分からないと不安を感じやすい傾向があります。曖昧な求人票は、応募のハードルをそれと知らずに上げてしまっているのです。

対策として有効なのが「業務の切り出しシート」の作成です。既存社員の業務を洗い出し、定型的で切り出し可能なタスクを一覧化したうえで、必要なスキル・想定される配慮事項・勤務時間の目安を求人票に落とし込みます。

  • 1日の業務スケジュールを時間単位で明記しているか
  • 必要なPCスキルや資格の有無を具体的に書いているか
  • 通院や体調管理のための時間配慮について言及しているか

原因3:受け入れ体制の情報が外部に伝わっていない

社内で合理的配慮の準備を進めていても、それが求人票や採用ページに書かれていなければ、求職者からは「配慮のない会社」と見えてしまいます。

実際には机の配置変更や休憩時間の調整など、実施可能な配慮があっても発信されていないケースは珍しくありません。準備していることと、伝わっていることは別問題です。

支援担当者の配置状況、相談窓口の有無、通院・服薬のための時間調整の実績を求人票に一文加えるだけで、応募のハードルが下がることがあります。特定の障害種別を前提にした書き方ではなく、「個別に相談のうえ配慮します」という姿勢を示すことが重要です。

原因4・5:選考プロセスの負荷と、そもそもの認知度不足

原因4:選考ステップが求職者にとって負担になっている

面接のみでいきなり合否を判断するプロセスは、職場の雰囲気や業務内容を事前に把握しにくく、求職者側の不安が大きくなります。

結果として選考途中の辞退や、応募自体をためらう要因になります。職場実習やトライアル雇用制度を選考プロセスに組み込むことで、双方のミスマッチを事前に減らせます。

原因5:採用活動自体の情報発信が不足している

自社サイトの採用ページに障害者雇用の実績や制度が掲載されていない、SNSや採用イベントでの発信をしていないといった状態では、そもそも会社の存在が求職者や支援機関に認知されません。

年に一度の求人票更新だけでなく、継続的な情報発信が母集団形成には欠かせません。

まとめ:今すぐ確認したいチェックリスト

応募が来ない原因は一つではなく、複数の要因が重なっていることがほとんどです。以下のチェックリストで自社の状況を確認してみてください。

  1. 専門窓口・支援機関への求人露出ができているか
  2. 業務切り出しシートを作成し、求人票に具体的な業務内容を記載しているか
  3. 合理的配慮の実施例を外部に発信しているか
  4. 職場実習やトライアル雇用を選考プロセスに組み込んでいるか
  5. 採用ページやSNSで継続的に情報発信をしているか

2.7%という法定雇用率と2.41%という実雇用率の差、そして未達成時の納付金負担を踏まえると、母集団形成の見直しは避けて通れない課題です。

自社だけでの見直しが難しい場合は、求人設計から社内体制の構築までを一緒に整理できる外部の専門家に相談するという選択肢もあります。まずは自社の求人票と受け入れ体制を棚卸しするところから始めてみてください。

出典・参考情報

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