自社サイトの数十ページを、タイトルや見出しの重複、画像のalt漏れ、リンク切れまで目視で確認するのは、本業の合間にはなかなか続きません。SEO診断は「やるべきと分かっているのに、後回しになる業務」の代表格です。弊社では、SEO診断の自動化にAIを使う仕組みとして、Claude CodeでPythonのクロールスクリプトを作り、問題点を一覧にする流れを整えています。この記事では、その作り方と、AIに任せる範囲・担当者が判断する範囲の線引きを、中小企業の現場目線で解説します。

SEO診断の自動化とは?Claude Codeで何ができるのか

SEO診断の自動化とは、サイトの全ページを機械的に巡回して問題点を一覧化し、AIが原因の整理と修正案づくりまで担う仕組みのことです。診断の「見つける」部分を機械に任せ、「どれを直すか」の判断を人に残す設計になります。
具体的に拾えるのは、titleタグの未設定・重複・長すぎる文字数、h1が無い、あるいは複数あるページ、画像のalt属性の抜け、内部リンクの切れや、どこからもリンクされていない孤立ページなどです。これらはHTMLを読めば機械的に判定できるため、ルールを決めたスクリプトが得意とする領域です。
Claude Codeは、ターミナル上で指示を受けてコードを書き、実行し、エラーが出れば直すところまで進めてくれるツールです。「このURLから内部リンクをたどり、タイトルと見出しとaltをCSVに出力して」と日本語で伝えるだけで、requestsとBeautifulSoupを使った下書きができあがります。Pythonを書き慣れていない担当者でも、出力されたコードの意味をClaude Codeに説明させながら進められるのが利点です。
ただし、「全自動で直してくれる」仕組みではなく、機械が見つけ、AIが修正案を出し、人が公開を判断する半自動が現実的な線です。たとえばタイトルの書き換えは、検索順位だけでなく、問い合わせにつながる言葉選びや社内の表現ルールにも関わります。AIの案をそのまま反映すると、かえって自社らしさを損ねることがあります。
SEO診断スクリプトをClaude Codeで作る方法
結論から言うと、「クロール」「チェック」「出力」の3つの部品に分けて、1つずつClaude Codeに作らせるのが失敗しにくい進め方です。最初から診断ツール全体を一度に依頼すると、動くけれど中身を誰も把握できないコードになりがちです。

まずクロール部分では、トップページから同一ドメイン内のリンクをたどり、URLとHTTPステータスを記録します。ここで必ずrobots.txtの指示を守り、リクエストの間に1秒前後の間隔を空けるよう指示に含めてください。自社サイトでもサーバーに負荷をかけすぎると表示が遅くなるため、この配慮は最初に入れておく価値があります。
次にチェック部分では、タイトルの文字数、h1の数、meta descriptionの有無、画像のaltの有無などをページごとに判定します。ここでは判定の基準値を人が決めることが重要です。たとえばタイトルの文字数は、検索結果での表示幅の都合で30字前後を目安にする運用が多いものの、絶対の正解はありません。基準はコードの冒頭に設定として切り出しておくと、後から担当者が調整できます。
出力部分では、結果をCSVにまとめ、問題の種類ごとに件数を集計します。最初の実行で大量の指摘が出ても、慌てる必要はありません。共通テンプレート由来の問題は、1か所を直すだけで全ページに効くことが多く、実際の作業量は指摘件数よりずっと少なく済みます。完成したら、必ず数ページを手で開き、スクリプトの判定が正しいか突き合わせてください。
Search Console APIは診断にどう使うのか
Search Console APIは、機械が見つけた問題に「どれだけ影響がありそうか」という優先順位の材料を足すために使います。クロールだけでは、問題の有無は分かっても、重要度は分からないためです。
具体的には、Search Consoleの検索アナリティクスのデータをAPIで取得し、ページごとのクリック数、表示回数、平均掲載順位をクロール結果のCSVに結合します。すると、「表示回数は多いのにクリックされないページのタイトルが長すぎる」といった、直す価値の高い箇所が上位に浮かびます。逆に、ほとんど表示されないページの細かな指摘は後回しにできます。
認証にはGoogle Cloudでサービスアカウントなどを準備し、Search Console側で該当アカウントに権限を付与する作業が必要です。ここは設定画面での手作業が中心になるため、Claude Codeには手順の確認とコードの作成を手伝わせ、権限付与は担当者が自分で行う分担が安全です。
ここでAIの出番になります。結合した一覧をClaude Codeに読ませ、ページごとに「現状の問題」「修正案」「想定される影響」を整理させます。最終的にどこから直すか、いつ公開するかを決めるのは、事業と顧客を知っている担当者です。たとえば、順位は低くても受注に直結するサービスページは、数字が小さくても優先する、といった判断はAIにはできません。
SEO診断の自動化にかかる費用と始め方は
自社で小さく始めるなら、まず必要になるのは、Claude Codeの利用料とPythonの実行環境、そしてSearch Consoleの設定時間です。Search Console APIは、通常の利用範囲であれば追加の料金を意識せずに試せるケースが多く、費用の中心はAIツールの利用料と担当者の工数です。
Claude Codeの料金は契約するプランや使い方によって変わるため、最新の内容は公式の案内で確認してください。スクリプト1本を作る程度であれば、実装自体は短時間で終わることが多く、むしろ時間を取られるのは基準値の決定と、結果の読み合わせです。
始め方としては、まず対象を自社サイトの主要ページ数十件に絞り、タイトル・h1・altの3項目だけで診断を回してみるのがおすすめです。そこから内部リンク、Search Consoleとの結合へと項目を足していくと、運用が定着しやすくなります。月1回など、診断の頻度を決めておくことも大切です。
社内で担当できる人がいない、あるいは診断結果を直す側の制作リソースがない場合は、外部の力を借りる方法もあります。弊社では、AI実装・業務設計として自動化スクリプトの実装を、Web制作・再構築としてSEO設定を含めたサイトの改善を、それぞれ承っています。どこから手をつけるべきか迷う段階であれば、AIアドバイザリーで、優先順位とROIの試算から整理することも可能です。
よくある質問
Pythonが書けなくてもSEO診断の自動化はできますか?
できます。Claude Codeに日本語で依頼すればスクリプトの下書きが作れますが、動作確認と判定基準の決定は人が行う必要があります。
自社サイトをクロールしても問題ありませんか?
自社サイトであれば基本的に問題ありませんが、robots.txtを守り、リクエスト間隔を空けてサーバーに負荷をかけないようにしてください。
SEO診断はAIだけで完結させられますか?
完結はおすすめしません。問題の検出と修正案づくりはAIと機械に任せられますが、優先順位の決定と公開の判断は担当者が行う半自動が現実的です。
Search Console APIは必ず使う必要がありますか?
必須ではありません。クロールだけでも問題点は一覧にできますが、APIを組み合わせると、表示回数などから直す優先順位をつけやすくなります。
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