数年前に書いた記事が、検索順位もクリックも落ちたまま放置されていませんか。リライトでAI検索(AIO)に引用されやすい形へ直したいものの、何から手を付ければよいか分からない中小企業の経営者や担当者は少なくありません。更新日だけを新しくして中身を変えない「日付だけ更新」は、読者にもAIにも見抜かれ、信頼を下げるだけです。この記事では、Search ConsoleとClaudeを使って古い記載を洗い出し、更新日とdateModifiedを正しく扱うまでの流れを、弊社の運用の考え方に沿って解説します。

古い記事はAI検索で引用されなくなるのですか?
古い記事でも直ちに引用されなくなるわけではありませんが、情報の鮮度が疑われる記述が残っていると、引用の候補から外れやすくなります。AI検索は複数のページから根拠になる箇所を拾って要約を組み立てるため、年数や制度名、料金などが古いまま残ったページは、他のページより不利になりやすいと考えられます。
たとえば士業のサイトで「2023年度の改正点」と題した記事が、そのまま2026年も残っているケースです。本文が間違っていなくても、読み手は「今も有効なのか」を判断できず、AIも根拠として使いにくくなります。料金表、補助金の締切、ツールの画面名称、法令の条番号などは、とくに古くなりやすい箇所です。
また、鮮度とは別に「構造」の問題もあります。前置きが長く、問いへの答えが段落の奥に埋もれている記事は、引用される単位として切り出しにくくなります。見出しが疑問の形で、直後の一文に結論がある記事のほうが、要約に拾われやすいというのが弊社の考え方です。
したがって、リライトの対象は「古い記事すべて」ではありません。まず、検索流入が下がり始めた記事と、問い合わせにつながる記事に絞って点検するのが現実的です。全記事を一度に直そうとすると担当者の手が止まってしまうため、優先順位を付けるところから始めます。
AI検索向けにリライトする手順とは
手順の基本は、Search Consoleで対象を絞り、Claudeで古い記載と構造の問題を洗い出し、担当者が事実確認をして書き直す流れです。

最初にSearch Consoleの検索パフォーマンスで、ページ別の表示回数とクリック数を直近3か月と前年同期で比較します。表示回数は保たれているのにクリックが減っているページは、タイトルや冒頭が今の検索意図に合っていない可能性があります。一方、表示回数そのものが減っているページは、内容の鮮度や競合の増加が疑われます。この比較で、見直す記事を10本程度まで絞ると進めやすくなります(本数は目安です)。
次に、対象記事の本文をClaudeに渡して点検させます。指示の例としては「年号、制度名、料金、固有名詞、ツール名など、時間が経つと変わりうる記載を全て抜き出し、本文の該当箇所と一緒に表にしてください」とします。あわせて「各見出しの直後に結論の一文があるか」「出典が書かれていない数字はどれか」も確認させます。Claudeは長い本文から該当箇所を拾い上げる作業が得意で、人が通読して探すより漏れを減らせます。
ただし、Claudeが出すのはあくまで「怪しい箇所の一覧」と「書き直しの案」です。抜き出された料金や制度が現在どうなっているかは、担当者が公式サイトや一次資料で確認します。AIは最新の事実を知らないまま、もっともらしい新しい数字を提案することがあるため、確認なしに採用してはいけません。
事実確認が済んだら、見出しを疑問の形に整え、直後に結論の一文を置き、出典を本文中に明記して書き直します。たとえば「補助金は使えますか」という見出しなら、冒頭で「条件を満たせば使えます。2026年度の公募要領では〜」と答えを先に示します。リライトの目的は文字数を増やすことではなく、問いへの答えを先頭に出して、根拠を確認できる状態にすることです。
更新日とdateModifiedはどう扱うべきですか
更新日とdateModifiedは、本文に実質的な変更を加えたときだけ更新し、画面に表示する日付と構造化データの値を一致させるのが基本です。

dateModifiedは、JSON-LDのArticleに記述する「最終更新日」を示す項目です。datePublishedは公開日で、こちらはリライトしても変えません。誤字の修正やリンク切れの直しのような軽微な変更でdateModifiedを動かすと、実質的な更新がないのに新しく見せることになり、ガイドラインの趣旨にも反します。
更新する基準は、読者の判断を変えうる変更があったかどうかです。料金や制度の数字を差し替えた、手順を追加した、結論を書き換えた、といった場合は更新の対象になります。逆に、表記ゆれの統一や画像の差し替えだけなら、日付は動かさない運用にします。この線引きを社内で決めておくと、担当者が変わっても判断がぶれません。
実装面では、画面に見える「最終更新日」と、JSON-LDのdateModifiedがずれていないかを必ず確認します。CMSが自動で更新日時を書き換える設定になっていると、軽微な修正でも日付が動いてしまうことがあります。この点検はClaudeにJSON-LDを貼り付けて、datePublishedとdateModifiedの前後関係や形式(ISO 8601)を見てもらうと効率的です。
更新日を決めるのはAIではなく、変更内容を把握している担当者です。Claudeには「今回の変更は実質的な更新に当たるか」の意見を求めることはできますが、最終判断と、変更内容を読者に伝える一言(「2026年10月に料金を改定しました」など)は人が書きます。
リライトの費用と、AIに任せない範囲は
自社で行う場合、費用の中心はツール代ではなく担当者の確認時間で、AIに任せない範囲は事実確認と更新日の判断、公開前の最終チェックです。
Search ConsoleとJSON-LDの確認は無料で行えます。Claudeは有料プランの利用になりますが、点検と下書きの作業は1本あたり数十分の範囲に収まることが多いはずです(記事の長さや量によって変わる目安です)。むしろ時間がかかるのは、一次資料にあたって数字を確かめる工程で、ここを省くと誤情報を公開するリスクが残ります。
弊社では、全自動で公開まで進める運用は勧めていません。機械で古い記載の抽出と構造の点検を行い、人が事実確認と日付の判断をして公開する、という半自動の線引きを守ります。AIの提案をそのまま公開すると、存在しない制度名や古い数字が紛れ込む恐れがあるためです。
自社だけで回しきれない場合は、役割を分けるのが現実的です。どの記事から手を付けるかの診断や、リライトの優先順位づけ、更新作業の仕組み化は、弊社のメディア運用・コンテンツで支援できます。サイト全体の構造やJSON-LDの設定を見直す場合は、Web制作・再構築としてご相談いただけます。リライトは一度やって終わりではなく、四半期ごとなど定期的な点検の仕組みにしてこそ、鮮度が保たれます。
よくある質問
古い記事はリライトと削除のどちらがよいですか?
流入や問い合わせにつながっている記事はリライト、内容が今は不要で他に代わる記事もないものは削除や統合を検討します。判断前にSearch Consoleで表示回数とクリック数を確認してください。
リライトのたびにdateModifiedを更新してよいですか?
料金や手順、結論など読者の判断を変える実質的な変更があったときだけ更新します。誤字修正のような軽微な変更では更新せず、画面の更新日とJSON-LDの値は一致させます。
Claudeに記事をリライトさせるだけで公開してよいですか?
おすすめしません。Claudeは古い記載の抽出や書き直し案の作成に向きますが、料金や制度などの事実確認は担当者が一次資料で行ってから公開してください。
AI検索に引用されやすい記事の書き方はありますか?
見出しを疑問の形にし、直後の一文で結論を述べ、数字には出典を添える形が有効だと考えています。引用を保証する方法はありませんが、答えが探しやすい構造にしておくことが基本です。
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