障がい者採用で直接応募以外に考慮すべき採用方法:紹介と再雇用の活用法
障がい者採用の一般的なチャネル
障がい者採用においては、主に直接応募と転職エージェントからの紹介が採用チャネルとして利用されています。それぞれの方法について詳しく解説します。
直接応募
直接応募は、企業の採用ページや求人情報サイトを通じて候補者が応募する方法です。この方法のメリットは、応募の自由度が高く、求人情報に直接アクセスした意欲的な候補者を集めやすい点にあります。また、企業にとっても採用コストを抑えやすく、選考基準を自社で自由に設定できます。
一方で、応募者数が多くなりやすいため、選考プロセスにかかる労力が増加するというデメリットもあります。
転職エージェントからの紹介
一方、転職エージェントを通じた紹介は、専門のエージェントが候補者を事前に審査し、企業のニーズに合った人材を推薦する方法です。特に、障がい者雇用に理解のあるエージェントを選べば、マッチ度の高い人材を紹介してもらいやすいという利点があります。エージェントに支払う手数料が発生しますが、選考の手間を省けるため効率的です。
直接応募と転職エージェントの違い
直接応募と転職エージェントの最大の違いは、採用コストと選考の負担にあります。直接応募はコストが低いものの選考の手間がかかりやすく、転職エージェントはコストはかかりますが、よりミスマッチの少ない候補者を得やすい傾向にあります。企業の人材ニーズに合わせて、両者を使い分けることが重要です。
紹介(リファラル)と再雇用の導入を検討する
直接応募やエージェント利用以外にも、従業員からの紹介や再雇用も障がい者採用チャネルとして有効です。以下、それぞれのメリットを詳しく見ていきます。
従業員からの紹介
従業員からの紹介は、採用コストを抑えられる点が大きなメリットです。紹介を受けた人材は、既存の従業員がある程度の信頼性を保証しているため、企業にとっても安心感があります。また、紹介者も会社から手数料をもらえるインセンティブがあり、企業への貢献としてなるべく優秀な人材を紹介する動機が生まれます。さらに、紹介した人材が活躍すれば、紹介者の評価も上がるため、紹介者にとってもメリットがある仕組みです。
再雇用(リファラル)
再雇用は、障がい者採用に限らず、近年では一般の中途採用においても注目されています。リファラル採用やアラムナイといった形で、以前の従業員を再度雇用する方法です。再雇用は、採用コストが抑えられるだけでなく、既に企業文化や業務内容に精通しているため、適応のスピードが速いことが期待されます。また、再雇用では、過去の同僚やマネージャーからのヒアリングによって、候補者の業務能力や職場でのパフォーマンスを把握することができ、企業とのミスマッチを減らすことができます。
投資銀行では紹介や再雇用での採用も多い
勤務先も含めて、投資銀行業界では紹介制度や再雇用を導入している企業がほとんどです。理由として、業界が狭く、高い専門性が求められるからです。健常者を含めた中途採用では、投資銀行業界の勤務経験者を優遇します。M&Aアドバイザリーやグローバルマーケッツなど投資銀行特有の仕事は他の業界では代替が効かないので、紹介や再雇用に頼るしか人材を確保できないというのがあります。
勤務先でも紹介や再雇用で入社した人をよく聞きます。人事なので中途採用社員がどのような方法で入社したのか見ることができますが、結構な割合がこれらの制度を使っています。
勤務先では紹介すると相当なフィーを会社から貰うことができます。中には転職エージェントのように次々に紹介する人もいるほど。これは極端ですが、高い専門性が求められる仕事などでは紹介や再雇用は導入されるべきだと思います。
特に、それが障がい者採用であれば尚更です。例えば、外資系投資銀行の人事経験がある障がい者は限られているので、もし自分が退職したとしても再雇用で再入社することもあるかもしれません。
まとめ
障がい者採用においては、直接応募や転職エージェントに加え、従業員紹介や再雇用といった他のチャネルを活用することで、より適切な人材を効率よく採用できる可能性が広がります。それぞれの方法にはメリットと特徴があり、企業が求める人材像に合わせて最適なチャネルを選ぶことが重要です。
また、障がい者採用支援サービスでは、初めての障がい者採用でも安心して実施できるように、企業に適した採用チャネルを一緒に検討・選定するサポートを行っています。